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チュニジア現地レポート(第12回):スポーツ・学業・文化の主要な行事(2021年5月~8月)

こちらの記事は、チュニジアの政治や経済の動向、アラブ圏の文化などに関心がある方々にお伝えしたい情報です。

2022年8月開催予定のアフリカ開発会議(TICAD8)開催国であるチュニジア。
弊社スタッフSが、チュニジア北部・南部両方での居住経験をもとに、工業・人材・食・生活・美容など、多種多様なチュニジアの魅力を様々な角度からご紹介していきます。

前回の記事では、チュニジアの夏にみられる生活様式や各種の行事、経済活動についてご紹介しました。

今回の記事では、チュニジアで2021年5月から8月にかけて行われる、スポーツ・学業・文化の主要な行事についてご紹介します。


1. スポーツ界でのチュニジア人の活躍、国内のサッカー事情

今年はさまざまな分野でチュニジアのスポーツ選手が国際舞台でメダルを獲得しました。
5月末には、スイスで開催された車椅子レースでキティーラ選手が200m, 400m, 800mで3つの金メダルを獲得し、800mでは世界新記録を樹立しました。
ウズベキスタンで開催された女子重量挙げではビルヒール選手が3つの金メダルを獲得、さらに6月には、テニスのWTA250バーミンガムでアラブ圏女子として初めてジャービル選手が優勝を果たしています。

東京オリンピックでは水泳男子400m自由形でハフナーウィ選手が有望選手を抑えて初の金メダルをチュニジアにもたらしました。
彼はチュニジア人監督のもと国内でのトレーニングに励んでいました。
また、実は南部ガフサ県のリン鉱山の街メトラウィにルーツをもっています。
さらに、テコンドー男子でもジェンドュービ選手が銀メダルを獲得しています。東京パラリンピックでもチュニジアの選手が活躍すると良いですね。

チュニジアで最も見逃せないスポーツと言えばサッカーです。
大多数のチュニジア人はサッカー好きでカフェで観戦する姿をよく目にします。

実は、チュニジアは2021年版FIFAランキングで日本と同じく20位台につけており、かつアフリカ大陸の中でも上位につけています。
国内では毎年この時期にチュニジアカップとチュニジアリーグの王者が決定されます。
チュニジアカップは開幕時期が毎年多少変わりますが、今年は5月から6月末にかけて開催され、南部海岸地域のスファックス県のスファーキスィがチュニジアNo1となりました。
チュニジアリーグは毎年8月から翌年5月末にかけて優勝チームが決められます。今年は首都チュニスに本拠地のある強豪エスペロンス(タラジ)が優勝しました。また前年度のカップ戦とリーグ戦の優勝チームが対戦するスーパーリーグも通常6月に開催されます。
2021~2022シーズンのリーグ戦は8月22日開幕の予定です。
チュニジアのプレースタイルに関心のある方はこの機会にチェックしてみてくださいね。

※エスペロンスは1919年からの老舗チームで国内でのサポーターが最も多く、ユニフォームやチームカラーの商品を購入できる専門店もあるため、サッカーファンの方は是非立ち寄ってみるといいかもしれません。

2. 学期末とバカロレア試験、新学期の準備

チュニジアの教育課程は旧宗主国フランスのものを踏襲しており、9月が年度始まりで、毎年6月に学期末を迎えます。新学期までの期間、文房具屋は書き入れ時となり、大型スーパーでも様々な文具セットが新学期に向けて売り出されます。
小学校から高校までは、6月下旬~9月中旬まで3か月間の長い休暇に入りますが、大学進学希望者にとっては、年度末は重要なバカロレア試験(全国共通試験)が控えています。
今年は6月15日に始まり、7月2日に結果が発表されました。コロナ禍の実施でしたが今回は受験者の約50%が試験に合格しました。
今年の最高齢の受験者はなんと75歳の女性で、北部ジェンドューバ県の女子学生は満点の20点を獲得しました。

上述の通り、チュニジア社会では女性もスポーツと勉学でも活躍しており、働く女性の姿を見ることも決して珍しいことではありません。
また毎年8月13日は“女性の日”と定められており、独立年の1956年8月13日に、チュニジア政府は、“一夫多妻制の廃止”や“当事者本人のみの結婚契約”など女性の基本的な権利向上における項目を記した法律を制定しました。
また最近ではカナダのチュニジア人女子学生が高齢者支援をするAIロボットを作ったという報道もされました。
女性だけではありません。4月末には、1992年に国際数学オリンピックでアラブ人、アフリカ人として初めて金メダルを獲得した米国在住のチュニジア人数学者マスムーディ氏がアメリカ芸術科学アカデミー(AAAS)にメンバーとして選出されています。

3. 7月20日大イード(犠牲祭:イードルアドハ)ヒジュラ暦12月(巡礼月)8月10日はヒジュラ暦1443

ヒジュラ暦12月(今年は7月11日から)はシャハルビルハッジ(巡礼のある月)と呼ばれ、この巡礼月はアラブ圏で大多数を占めるイスラム教徒にとって、ヒジュラ暦9月の断食月(ラマダン月)と並び、神聖な月です。

毎年ヒジュラ暦12月8日から6日間は、世界中の多くの信徒がメッカ(聖地)へ巡礼(ハッジ)に訪れます。(今年は昨年に引き続きコロナ禍で、巡礼者はサウジアラビア国内の在住者に制限されました。)
またこの巡礼月12月10日は、イードルアドハ(「犠牲祭」、約3日間)という祝祭日となり、初日には羊を犠牲(アドハ)として、羊料理を家族揃って食します。巡礼中の信徒は聖地で犠牲祭を迎えます。
犠牲祭は約3日間ですが、初日が最も大事で、チュニジアでは2日間の祝日が設けられています。

羊肉は牛や鶏と同様、チュニジアでは一般的な食肉ですが、犠牲祭で最も多く食され、あらゆる羊の内臓や部位を使用した様々な羊料理を目にすることができます。
最も代表的な料理といえば、羊の胃や腸に様々な具材を入れた料理“オスバーン(Osbane)“で、リビアやアルジェリアにも存在します。
さらにクスクスビルオスバーンという主に犠牲祭に食されるオスバーン入りのクスクスもあります。
さらに北部海岸地域のビゼルト県ではマグレブ諸国の料理である”ミルゲーズ(Merguez)“と呼ばれる羊の腸を使ったソーセージを犠牲祭で食べる習慣もあります。
またこの日は、七輪に似た調理器具(カーヌーン)で炭火焼きの羊肉を食すので、個人的には伝統的なバーベキューではないかと思っています。

また、巡礼月の翌月は毎年新年を迎え、今年は8月10日にヒジュラ暦1443年を迎えました。

※実は断食明けに「イード玉」がもらえる“イードルフィトル(食をとる事)”は“小イード”と呼ばれ、“イードルアドハ”は“大イード“と呼ばれています。ヒジュラ暦はチュニジア社会では、ほぼ使用されていませんが、小イードと大イードに関連するラマダン月とハッジ月については意識され、日常生活では西暦が使用されています。

今回の記事では、2021年5月~8月開催の主要な行事について紹介しました。

チュニジアはこの時期は枇杷、すもも、あんず、イチジク、桜桃、白桃、蟠桃、桑の実、サボテンの果実、王道のスイカやメロン、ぶどうなど様々な果物が出回ります。
メロンではミニマスクメロンやキンショウメロンに似た種類もあり、この時期に渡航される方は是非日本のものと食べ比べてみてくださいね。


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